リーダーシップとプロジェクトリーダーに要求される特性



今日は夕方から、PMI(プロジェクトマネージメント協会)の「リーダーシップとプロジェクトリーダーに要求される特性」というセミナーに参加した。


講師は、現場で多くのプロジェクトをドライブしてこられた後、プロジェクトコンサルタント情報処理学会理事、プロジェクトマネジメント学会理事、東京農工大学講師を歴任し、現在プロジェクトマネジメント学会評議員でいらっしゃる高根宏士氏(御年70才)であった。


高根氏が実際に多くの現場でプロジェクトをドライブしてきた経験と、人間に対する深い洞察力から語られるリーダーシップ論は、その辺のありきたりな教科書やハウツー本で語られるレベルのものとは違い、我々現場のPMの心にダイレクトに届いてくる内容であった。


その中でも、特に心に残った言葉がいくつかあった。

  • プロジェクトリーダーの醍醐味は、プロジェクトメンバーをうまく使って、自分の能力以上の成果を出すことである。
  • プロジェクトリーダーは自分の生き方、人生に対して情熱をもっていなければならない。プロジェクトリーダーはメンバー全員を幸せにする責任を負っているのである。
  • 自分の中に自分と語れるもう一人の自分を作ること。
  • 悩みや不安は、その原因となっている問題が明確化されるまでつきつめた上で解決/回避することが重要である。決して悩みや不安の状態のままで放置しない。
  • (高根氏の経験上)相手の長所に注目することで、人は8割〜9割の人間を好きになれる。自分のプロジェクトメンバーの2割以上を好きになれないのであれば、それはプロジェクトリーダーの側に問題がある。
  • 自分はどうしたいのか/何をしたいのかを突き詰めて考え、それをメンバーに伝えることが重要。
  • 人間は何歳でも成長できる。自分が今どのレベルかではなく、あるべき姿に向かって常に進んでいることが重要なのである。



セミナーのあとは、他社のプロマネとコミュニケーションできる交流会があり、高根氏も参加されたため、直接お話をさせていただける機会に恵まれた。

その中で、高根氏の人となりに触れて、本当に凄い方だと感じた。
プロマネの業界では大御所でいながら、我々のような若造に対しても対等な立場で接し、話に熱心に耳を傾けてくれて、懐の大きさや器の大きさ、人間としての奥行きの深さに圧倒された。


久々にかっこいいな〜と思える方と接することができた。
僕もいつか、こんなかっこいい人間になれるのだろうか。
もっと頑張らなければいけない。もっと沢山のことを学ばなければいけない。
改めて、大切なことに気づかせてもらえた時間だった。


高根氏が書かれているエッセー集↓早速購入しようと思う。

ダブリンの風―日常の風景から見るプロジェクトマネジメントの機微 高根宏士エッセイ集

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